《海外発!体を回復し健康に導くための5Rプログラム/カイロプラクター北川直樹》

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近年様々な研究から、多くの病気を引き起こす基盤として体内の慢性的な炎症が関わっていることが示唆されており、そのために体中にある粘膜や細菌叢が重要な役割を果たしてくれていることも解ってきています。そして、それらを理想的な状態に保ち体内の炎症レベルを下げるためにも日頃の生活習慣が重要だということも。

しかし巷では様々な生活習慣の改善法の情報が溢れかえっていて、一体どれが良いのか解らなくなってしまう人も多いのではないでしょうか?例えば食生活の改善ひとつとって見ても、糖質制限、ケトン体ダイエット、ヴィーガン、パレオダイエット、低FODMAPs、グルテンフリー、カゼインフリー、レクチンフリー、ファスティング、IF(間欠的断食)などなど、それぞれの食事療法でやり方も違えば食べて良いものと食べてはいけないものが真逆だったりします。

結論から言うと、どれが正解でどれが間違いというものはありません。要は人それぞれ体の事情が時と場合によって違うので、その時の状態に合った食生活が違うからです。例えばよくお腹を下す人や過敏性腸症候群の下痢型の人が「食物繊維は体に良い、発酵食品は体に良い」という一般的知識からそれらを食べてしまうと余計に悪化してしまいます。そういった方はまずは低FODMAPs食を選択して胃腸の状態を落ち着ける必要があるため、この場合は低FODMAPsが正解となるわけです。

尤も、今の体の現在地を正確に把握してそこから健康という地点に向かうことができる食生活を選ぶことが重要とはいえ、専門家に見てもらわないとなかなか難しいのも事実です。それはいわばアドバンスな内容になってしまいます。

今回はそういったアドバンスな内容ではなく、もっと基本的な、ベーシックな内容をお届けしようと思います。私たちヒトの体は基本的なつくりは同じなので、特殊な場合を除いて健康のためにとるべき食生活の基本的な指針というのも決まってきます。今回は様々な病気を発症する基盤となってしまう体内の炎症を落ち着かせ、そのために重要な粘膜や細菌叢を正常な状態へと導くための「健康のための基礎的な食事ガイドライン」として、近年海外で発展している機能性医学という分野でよく使われている「5Rプログラム」というものがありますのでご紹介しようと思います。

5Rプログラムではその名の通り、5つのR(Remove,Replace,Reinoculate,Repair,Rebalance)を見直していくというものになります。
※基礎疾患などをお持ちの方はかかりつけの医師と相談の上行ってください

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1.Remove(除去する)

まずは粘膜を壊したり腸内細菌のバランスを乱したり、体内の炎症レベルを上げてしまうものを除去するステップです。

食品には個人によって過敏性、不耐性、アレルギーのある食べ物があるので、そういったものをできるだけ取り除いていきます。方向性としては乳製品、小麦製品、揚げ物、砂糖、アルコール、加工食品(コンビニ弁当含む)を減らしていきます。

体内に病原性のあるバクテリア、真菌、寄生虫などの感染が既にある場合も治療して取り除く必要があります。例えばピロリ菌、カンジダ症、虫歯、寄生虫などです。

また、私たちの身の回りには環境ホルモン(内分泌撹乱物質=ホルモンの乱れを引き起こす)がたくさん存在しています。プラスチックや化粧品、シャンプー、缶詰など様々なものに使われています。近年では電磁波が神経に干渉して体内のコントロールを乱す可能性も示唆されています。

最後に食事ではありませんが、精神ストレスも粘膜や細菌叢を乱し体内の炎症を強くする大きな問題なので可能な限り除去できるよう工夫しましょう。自分を被害者として今の状況は仕方がない、どうにもならないと考えていても残念ながら状況は変わりません。家庭での人間関係、会社での人間関係、交友関係、今の職場環境などを見直し、どうしたら今よりストレスが減るのか考えて環境に働きかけていく必要があります。また、時にはストレスをもエネルギーに変えて乗り越えて行けるようなものの考え方というのも重要になります。その人が今見ている世界というのは、その人の脳というフィルター(色めがね)を通して見ている世界であり真実ではありません。つまりものの見方、考え方が変われば見える世界も変わるということです。そのために心理療法、カウンセリング、コーチング、自己啓発などを行うのも大切なことです。

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2.Replace(置き換える)

体に悪いものを除去した後は、不足しているまたは取り入れることで体の修復を促す可能性のあるものに置き換えるステップです。

食物繊維が大事であることは誰もがご存知かと思いますが、食物繊維であれば何でもいいというわけでもありません。食物繊維にも様々な種類があり、腸内細菌によってどの食物繊維が好みかが違います。そのため、いろんな種類の食物繊維を多様性を持って摂ることが重要です。具体的には「野菜のレインボーカラー」を意識していきましょう。野菜のレインボーカラーとはそれぞれオレンジ、黄、緑、赤、紫、黒、白の野菜で、この7色を意識して食卓に取り入れることで食物繊維の多様性やフィトケミカル(体内で有益に働く抗酸化物質や栄養素など)をバランス良く摂ることができます。

海外では子供の食育として7色の表を作って冷蔵庫に貼っておき、ごはんを作るときにその7色が全て埋まるように野菜を選ぶということもしているそうです。「今日の夜ごはんのオレンジはにんじん、紫は紫キャベツを使おう、白はどうしようかな?」といった具合に子どもたちも楽しんで健康を学んでいるわけですね。また、オオバコ、フラックスシード、チアシードなど食物繊維の含有量の高いものもうまく混ぜて利用したいですね。

発酵食品も体にとって有益に働いてくれますので積極的に取り入れましょう。サワークラウト、キムチ、ケフィア、コンブチャ、ピクルス、納豆などがあります。

また、自然の抗生物質としてリンゴ酢、にんにく、玉ねぎなどが、体に良い栄養素を多く含むスーパーフードとしてベリー系、アボカド、オリーブオイルなどがあります。

次は見落とされがちな消化酵素です。消化酵素は食べたものをしっかりと分解するために必要で、消化酵素が欠乏していると未消化物が多く腸に届いてしまうことになり、粘膜や細菌叢に負担をかけて体内の炎症を強めてしまいます。

たんぱく質の分解酵素を含む主な食品は次の通りです。プロテアーゼ(パパイヤ、パイナップル、生姜、いちじく、キウイ)、ブロメライン(パイナップル)
パイナップルを食べた後に唇がチクチクした覚えのある方も多いのではないでしょうか?あれはパイナップルに含まれているたんぱく質分解酵素が唇のたんぱく質を溶かしていたからなんですね。また、胃酸はpH1.0の塩酸です。胃弱、低酸症などで胃酸が不足している場合は塩酸ベタインなどのサプリメントで補います。

炭水化物の分解酵素を含む主な食品は次の通り。アミラーゼ(大根、かぶ、にんじん、ブロッコリー、かぼちゃ、パプリカ、バナナ、酢)
スクラーゼ、マルターゼ、ラクターゼを含む食品はあまりないため補う場合はサプリメントを用いるのが一般的です。

脂質の分解酵素であるリパーゼが不足気味の人は油ものが苦手な傾向にあるため、既に油ものを避けていることでしょう。
脂質の分解酵素を含む主な食品は次の通りです。リパーゼ(みそ、納豆、漬物、チーズ、アボカド、ほうれんそう、大根、トマト)、サプリメントや漢方で不足分を補う場合は胆汁塩(Ox bile)、熊胆などがあります。

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3.Reinoculate(再培養する)

望ましい腸内細菌叢を再培養し、望ましい腸内環境に戻すステップです。基本的には食事から必要な栄養素や食物繊維を賄えることが理想ですが、それに加えて以下のものを上手に利用することで腸内細菌のバランスを取り戻し、維持する助けになります。

プレバイオティクス
腸内細菌のエサになる難消化性の成分をプレバイオティクスといいます。イヌリン、フラクトオリゴ糖、その他水溶性食物繊維などがあります。

プロバイオティクス
体に有益な効果をもたらす腸内細菌をプロバイオティクスといい、ビフィズス菌、乳酸菌、サッカロミケス・ブラウディなどがあります。よく「生きて腸まで届く(生菌)」という謳い文句がありますが、生菌でも死菌でもどちらでも効果はあるので生菌にこだわる必要はありません。

シンバイオティクス
腸内細菌のプロバイオティクスと、その腸内細菌のエサとなり増殖を促すプレバイオティクスの両方を含んだものをシンバイオティクスといい、両方を同時に摂取することで効果を高めます。例えばビフィズス菌とフラクトオリゴ糖、乳酸菌とイヌリンなどの組み合わせがあります。

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4.Repair(修復する)

胃腸や粘膜の治癒と再生をサポートするためのステップです。食は薬、医食同源とも言われるように「健康維持に有用である科学的根拠をもつ食品」のことをニュートラスーティカルといい、近年注目を集めています。どのような食品にどのような効果が期待できるかを知っておけば、上手に取り入れることで胃腸や粘膜の治癒を後押しすることができます。

腸の粘膜修復に必要な栄養素はグルタミン、アルギニン、ビタミンA,D,C,E、亜鉛、パントテン酸(VB5)、カロテノイド(βカロテン、アスタキサンチン、ルテイン、リコペンなど)などです。
それぞれの栄養素を含む食品は数多くありますが、おすすめはボーンブロススープです。牛骨、鶏ガラなどを買ってきて煮込んでスープを取り、それをベースにレインボーカラーの野菜や青魚などを加えてスープにすれば、修復に必要な多くの栄養素をまとめて摂ることができます。

粘膜の状態をサポートする栄養素としてホスファチジルコリンという脂質があります。大豆レシチン、卵黄、赤肉(鉄の過剰とコリンの過剰による動脈硬化促進に注意)、全粒穀物、サプリメントなどで摂取できます。また粘液の分泌をサポートする栄養素として多糖類(ムコ多糖)があり、納豆、オクラ、山芋、なめこ、うなぎ、ナマコといったヌルヌルネバネバした食品に多く含まれます。

粘膜に存在する重要な免疫組織(リンパ組織)のサポートとしてラクトフェリン(母乳)、ラクトペルオキシダーゼ(乳中の酸化還元酵素、抗菌作用)、ホエー免疫グロブリン(初乳)などがありますが、一般的にはサプリメントを用います。

胃腸をサポートする抗酸化物質としてカテキンがあり、緑茶、りんご、ブラックベリー、そら豆、さくらんぼ、ぶどう、梨、キイチゴ、チョコレートなどに含まれます。

その他、体内の炎症を落ち着かせる抗炎症性の食物栄養素としてクルクミン(ウコン)、レスベラトロール(ぶどうの皮、りんごの皮、アーモンドの薄皮、赤ワイン)、EPA,DHA(青魚)などがありますので、積極的に取り入れていきましょう。

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5.Rebalance(再調和する)

体の回復プロセスをサポートするステップです。体が回復して元に戻るためにも、その状態を維持するためにも単に悪い食べ物を除去し、良い食べ物を摂取するだけいいというわけではありません。体が治癒モードになっていること、つまり治癒力が発揮されている状態でなければなりません。そのための生活習慣が大事になります。

体内時計といったものがあるように、体はある程度リズムのある生活をしている方が体調を良い状態に保ちやすくなっています。そのため1日のおおまかなルーチンを作成しておくことも回復の助けになります。さらに最近では腸内時計の存在が明らかになりつつあり、規則正しい食事タイミングの重要性が再認識されつつあります。

また、体の修復を進めるためには副交感神経を優位な状態にしてリラックスする必要があります。ヨガ、瞑想、祈り、呼吸法、カイロプラクティック、軽い運動などはリラクゼーションをもたらす方法として知られています。

食事を栄養補給のための手段として見ている人は、食事の時間が短くあまり噛まない傾向がよく見られます。食事の時間をしっかり取り、楽しんで味わいながら食べること(マインドフル・イーティング)で副交感神経の働きが良くなり、消化液の分泌が活発になるため消化吸収能力が上がります。またよく噛むことで未消化物が少なくなり粘膜の破壊や細菌叢の乱れ、体内の炎症も起きにくくなります。



5Rプログラムで体の炎症を抑えることで、様々な病気から自分の身を守ることができます。海外では薬や手術で症状のコントロールを行ういわゆる対症療法に終始することなく、ライフスタイルの改善を行うことで多くの病気の土台となり得る体の炎症を落ち着かせて健康を維持する分野が発展してきています。日本ではまだ馴染みのない5Rプログラムですが、この機会にぜひ一度取り組んでみてください。

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《名前》
北川直樹 D.C.Sc(きたがわ なおき)

《出身校・専攻》
CCEA(大洋州カイロプラクティック教育審議会)国際認証校
東京カレッジ・オブ・カイロプラクティック(TCC)
(旧 豪州ロイヤルメルボルン工科大学(RMIT)日本校)(D.C.Sc.Program)優等修了

《学位・称号・資格》
Diplomate of Chiropractic Science(D.C.Sc.)
カイロプラクティック科学専門家

《国際公認試験》
NBCE支援 IBCE協力 JCR主催 第十二回カイロプラクティック統一試験 SPEC臨床能力判定試験 合格(国際公認試験)

《所属団体》
世界保健機関(WHO)加盟
世界カイロプラクティック連合(WFC)日本代表団体
一般社団法人
日本カイロプラクターズ協会(JAC)正会員

【メッセージ】
WHO(国際)基準カイロプラクターの北川 直樹です。世界的には医師と同様、ドクターとして認知されているカイロプラクティックですが、残念ながら日本の実情はそれとはかけ離れています。国内に約30,000人いると言われているカイロプラクターの中でも、WHO(世界保健機関)が出しているカイロプラクティック教育の世界水準を満たしたカイロプラクターは、わずか3%しかいません。私はみなさんに世界で行われているカイロプラクティックを提供することで、人生を健康に生きていただきたいと思います。
カイロプラクティックは形や構造といった物理的な問題以上に、本質的にはそれらの働きといった「機能的な問題」に着目しています。症状を治すためにも健康を保つためにも、この機能的な問題を取り除いて体が正常に働けるようになることが重要になってきます。特にどこに行っても良くならない、原因が解らない、何をやっても良くならないという方は、これを機に一度「機能的な問題」に目を向ける必要があるかもしれません。そのときはきっと、WHO(国際)基準のカイロプラクティックが役に立つことでしょう。

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