《筋トレ愛好者必読!!超回復について/カイロプラクター外山恭平》

はじめに

<超回復の起源について>
超回復という考え方の始まりは、2つの説があるとされています。
 1つは、1961年に「ソ連スポーツ・トレーニングの理論と方法」という著書で書かれたと言われています。もう一つの説は、カナダの生理学者ハンス・セリエによると言われています。前述した説では、著書の中でトレーニング後の回復・超回復の過程グラフを用いており、現在の超回復とほぼ同じような内容が書かれていると言われています。昔から超回復の理論については議論されていたようです。また、後述した説では、生理学者であるハンス・セリエは『身体にストレスが加わった直後に外部に対する抵抗力が低下し、その後で抵抗力が高まる抗ショック期がある』と唱えており、抗ショック期には交感神経系の活動が活発になり、覚醒・活動水準が高くなることで時に過剰な覚醒状態になることもあると言われています。このハンス・セリエの考え方が、現在の超回復理論の元になったと言われています。
 超回復の始まりについては諸説あります。また、現在は超回復の理論について科学的根拠が乏しいとの見解も出ており、未だ議論が止まない問題です。しかし今回は、現時点で生理学的な見地から考えられている内容についてご紹介していきます。筋トレ愛好者の方々など、今後のトレーニングの参考にしてみてください!

《筋トレ愛好者必読!!超回復について/カイロプラクター外山恭平》

超回復のメカニズムと考え方

 超回復とは「筋力トレーニング(筋肉痛)の後に一定の休息時間を取ると、一時的にパフォーマンスが向上する」という現象のことを言います。超回復が起こるのに必要な休息時間は、約24~72時間と言われています。適正なトレーニングでも疲労によって一過性に体力や筋力の低下が生じる状態が起きますが、これらは一時的な休息によって回復し、一時的に以前よりも高い体力の状態となります。これを超回復と呼びます。

 次に、トレーニング後に一時的にパフォーマンスが向上する「超回復」のメカニズムについてご説明していきます。
 筋トレをすると一時的に筋繊維がダメージを受けます。激しい運動をした後に筋肉痛が生じるのは、細かい筋繊維が傷つくためであると言われています。前述したように、筋肉痛から筋肉が回復する際に、以前よりも強い状態に回復するのが超回復です。その超回復は長続きせず、一時的に生じるものだと言われています。
 科学的根拠が乏しいと言われていますが、生理学的には、過剰訓練によってそのような現象が生じるとされているのは確かです。筋力トレーニングでは、超回復の時期にトレーニング日を合わせ、理解しておくことで筋トレの効果が上がり、効率良くトレーニングの成果を上げることができます。

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超回復の必要性について

超回復を用いない選手や筋トレ愛好家の方々は、超回復(筋繊維の修復)を待たずに次のトレーニングを実施してしまいます。これでは、筋破壊を繰り返していることになりますので、筋力トレーニングをしても効率良く鍛えることができません。超回復の原理を有効に利用することで、筋力トレーニングの効果を最大限発揮しやすくなります。競技やトレーニングの目的、目指すものによっても異なってきますが、より効率の良い筋力トレーニングを行うためにも、トレーニング間に適切な休息期間を設けて「超回復」を用いることがとても重要になります。

《筋トレ愛好者必読!!超回復について/カイロプラクター外山恭平》
《筋トレ愛好者必読!!超回復について/カイロプラクター外山恭平》

上記に超回復を用いた場合と用いない場合のトレーニングの筋量の変化を表しました。上図は、超回復を用いており、適切な休息を取りながら筋力トレーニングを実施することで、筋繊維の破壊と修復を繰り返し、効率的な筋量アップを図ることができています。下図では、回数多くトレーニングを実施していますが、適切な休息が取れておらず、超回復を利用していないので、効率の悪いトレーニングとなってしまい、筋量が維持・減少しています。2つの図を比べていただければわかるように、超回復を利用するか、しないかによって筋量の変化に差が現れてきます。
 筋力トレーニングをされている方、これから実施しようと考えている方は、超回復の原理を理解した上でトレーニングをすることで、効率の良い筋量アップを図ることができます!

まとめ

 今回は、「超回復」について解説していきました。超回復論については賛否両論あり、未だ議論が止まない問題です。しかし、生理学的にも少しずつ明らかになってきており、超回復の原則を利用した方が効率良いトレーニングになることは良く経験することです。これから筋力トレーニングを始めようと思っている方、あるいは超回復を知らなかった方、「24~48時間の休息」を筋力トレーニングで取り入れていただき、効率の良いトレーニングを実施していきましょう!

参考文献:
・ハンス・セリエ「生命とストレス―超分子生物学のための事例」工作舎, 1997
・尾県貢「超回復の原理とトレーニングへの応用(特集 スポーツ疲労)」体育の科学52(3), p186~190, 2002
・尾県貢「超回復の原理とトレーニングへの応用(特集 スポーツ疲労)」体育の科学52(3), p186~190, 2002

《筋トレ愛好者必読!!超回復について/カイロプラクター外山恭平》

《名前》
外山恭平D.C.(とやまきょうへい)

《出身校・専攻》
CCEA(アジア大洋州カイロプラクティック教育審議会)国際認証校
東京カレッジ・オブ・カイロプラクティック(TCC)(旧 豪州ロイヤルメルボルン工科大学(RMIT)日本校)(D.C.Program)優等卒 最優秀賞受賞

目白大学 保健医療学部 理学療法学科 卒

《学位・称号・資格》
CCEA(大洋州カイロプラクティック教育審議会)国際認証Doctor of Chiropractic(D.C.)
ドクター・オブ・カイロプラクティック
Physical Trainer
理学療法士(PT)(厚生労働省大臣公認国家資格)

《卒後教育》
国際PNF協会認定 Basic(PNF1/2)修了
国際PNF協会認定 Advance(PNF3)修了

《国際公認試験》
NBCE支援 IBCE協力 JCR主催 第十二回カイロプラクティック統一試験
SPEC臨床能力判定試験 合格(国際公認試験)

《所属団体》
世界保健機関(WHO)加盟世界カイロプラクティック連合(WFC)日本代表団体
一般社団法人
日本カイロプラクターズ協会(JAC)正会員

【メッセージ】
WHO(国際)基準カイロプラクター・理学療法士の外山恭平(とやまきょうへい)です。
 プロアスリートや一般のアスリート、ジュニアアスリートにスポーツ愛好家の方を始め、モデルの方や各種コンテスト入賞を目指している方などを対象としたトレーニングとメンテナンスケアを可能とする浄心の施設で活動をしています。
 アスリートやスポーツ愛好家、モデルの方々のパフォーマンスアップには『機能的に動ける身体』を創ることが大切です。身体の土台である脊椎・骨盤の機能が制限されている状態で日々のトレーニングや練習を続けても、身体機能や神経機能が十分に働かないためトレーニング効果が十分に得られません。カイロプラクティックは、身体内部の状態を考慮した上で『機能的な問題』を見つけ、これを取り除くことで人間が持つ本来の動きを取り戻すことを目的としています。
 カイロプラクティックで『機能的に動ける身体』になった状態で日々のトレーニングをすることで、今までにないパフォーマンスアップにつながると信じています。あなたの将来の可能性を引き出すためにカイロプラクティックを受けることをお勧めします。

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