2022/12/22
あなたは今、痛みや症状あるいは病気といった何らかの健康上の問題を抱えているでしょうか?人は意識とは無関係に本能的に健康な状態に戻ろうとします。私たちの体には生まれながらにそのための機能が備わっていて、体を治すために常にその機能が働いているからです。
ではあなたはその働きの邪魔をしないように、その働きを促して体が治るためにどのようなことに気をつけて、何をしているでしょうか?そう、体は常に治癒しようとしているのです。全てはあなた自身があなた自身の体に、その機会を与えられるかどうかにかかっています。体は治るのです、その機会さえ与えられれば!
WHO(世界保健機関)は「あらゆる病気の70〜85%は食生活の問題と運動不足が原因」と認めています(原因に精神的ストレスが加わっても良いと思いますが)。がん、糖尿病、心臓病、脳卒中、うつ、自律神経失調、自己免疫疾患、発達障害、腰痛、関節痛、神経痛、生理痛、頭痛、肩こり…あらゆる病気や症状が生活習慣によって引き起こされるのであれば、これらを治すにはまさに生活習慣を改善するべきで、それを理解するのに頭の良さや、難しい医学知識など必要ないはずです。
また、健康上の問題を(見かけ上は)一切抱えていない健康だという方もいるかもしれません。そのような方も「病気という幻想」に気づくことで、今日からの健康との向き合い方が変わってくるかもしれません。
1.子どもでもわかる病気の原因
私たちカイロプラクターがみなさんに「病気や症状は一体何者なのか?」といったことを説明する時によく使う例え話がありますが、今回はそのうちの2つをご紹介します。
1−1.火事と火災報知器
火事が起きれば火災報知器が鳴って教えてくれます。私たちはうるさい火災報知器の警報音によって火事が起きたことをすぐに理解し、火が燃え広がる前に速やかに消火活動に移ることができるしょう。この場合の家はあなたの体、火が原因、火災報知器は症状や病気にあたります。
痛みや症状、病気という不調が出ることで、私たちは初めて体に何らかの異常が起きたと自覚することができます。しかし多くの人は火を消したり、出火原因の対策をするのではなく、出ている病気や症状を消すための治療を行います。どういうことか?「火を消さないまま火災報知器を止めている」ということです!
火を消さないまま火災報知器ばかりを止めていると、次第に火は家中に燃え広がり、あなたの体は全焼していきます。子どもたちの前でこの話をすると、子どもたちは一斉にこう言います。
早く火を消して!
「当然のことじゃない」と思うでしょうか?不思議なことにこれが病気や症状となった途端に多くの人がそうは思わなくなってしまうのです!特に、今まさに病気や症状に悩まされている本人ほど、火を消さないまま火災報知器ばかり止めようと躍起になっているのです。
「Is pain evil?(痛みは悪か?)」というのは医学界や私たちカイロプラクティック界でも時折議論されることがありますが、そもそも私たちの体に必要のないものなど備わっていません。
先天性無痛無汗症をご存知でしょうか?痛みや温度を感じない、汗をかけないなどの症状が出る難病です。この病気の人は痛覚(温痛覚)が働かないために防御反応が欠如し、深刻なQOL(生活の質)の低下を受けます。
例えばお鍋ややかん、ストーブなど熱いものに手が触れた瞬間、「熱い!」と私たちは熱さや痛みを感じることで反射的に手を引っ込めることで、ヤケドから体を守ったり最小限のヤケドで済みます。しかし無痛症の人は熱さや痛みを感じないために自分がヤケドしていることに気づくことができず、手を引っ込めないため大ヤケドを負ってしまう可能性があるのです。歩いているとたまに靴の中に入ってくる小石ひとつでも命取りとなり、気づかないうちに自分の舌を噛み切ってしまう例もあるそうです。
痛みを感じないというだけでこれほどまでに私たちの命は脅かされることになるのです。このようなことからも痛みや症状といったものが私たちにとって必要なもので、警報装置の役目をしてくれているからこそ命が守られていることは明白です。痛みや病気、症状は不快でしょうが悪者ではありません、むしろ体からの大切なメッセージなのです。それらが出ている意味をあなたは知る必要があるのです!
1−2.水槽の中の魚
水槽の中に魚がいるのを想像してください。水はきれいで、酸素を作り出す植物も、生きるためのエサも豊富な良い環境です。ではそこに精製された砂糖や脂肪を入れましょう。美味しいチョコレートやパン、ケーキ、ラーメンなどの小麦製品、ジュースにファストフード、見た目や食感、日持ちを良くするための食品添加物、日頃からストレスが多いのでタバコやお酒も入れてみましょう。水質が汚染されればその中にいる魚も当然汚染物質をたくさん取り込むことになりますので、魚は肥満や糖尿病になるかもしれません。めまい、頭痛、吐き気や関節痛などの症状が出たり、自己免疫疾患などのいろんな病気になってしまうかもしれませんね。
さてどうしましょう?血糖値を下げるインスリン注射をしましょうか?安心してください、今は良い時代なので頭痛よく効く頭痛薬があります。めまいにはめまい止め、吐き気には吐き気止め、関節痛もあるので抗炎症薬も飲みましょう。自己免疫疾患には免疫抑制剤を出しますが免疫力が下がり、今度はカゼなどの感染症にかかりやすくなるので十分気をつけてくださいね!でもカゼを引いたらかぜ薬があるので心配しないでください。
こうした治療により、一時的に症状が改善され健康になったと感じるかもしれませんが、薬も体に負担をかけ続けます。つまり水槽の水に症状をコントロールするための薬を投入し続ける限り、水質汚染は徐々に進んでいきます。私たちの体はある程度の負担にも対応できるようにできていますが、それは決して無制限ということではありません。そしていつか限界がきてしまうのです…
…どうしてこのようなことになったのでしょうか?なんでこんなにたくさんの病気や症状が出てくるのか?出ている症状に対して1つ1つ的確に治療しているのにもはや改善の余地もない。頭を抱えている私たち…そんな私たちを目の当たりにして子どもたちはこう叫ぶのです。
早く水をきれいにして!
当たり前のことなのに病気や症状といったものになると、途端に根本的な原因に目が行かなくなります。そう、本当に当たり前のことのはずなのに。根本的な原因を見つけるのに難しい医学知識を勉強する必要もなければ、犯人を見つける腕のいい探偵や警察だって必要ないのです。病気や症状の原因なんてまだ難しい知識や技術を学んでいない子どもでも解かるのですから。
2.病気という幻想
私たちはたくさんの種類の「病気」というものが存在し、ある日突然それにかかってしまったと思いがちです。そう感じるかもしれませんが、大抵の場合は時間をかけて徐々に「いわゆる病気という状態」になってきています。
病気には診断基準があり、それを満たしたときに初めて病名というラベルを貼られるだけで、診断基準に満たないから病気ではないのか?健康なのか?というとそうではありません。「この患者さんは○○という病気です、だからこの治療を行う必要があります。」というように医学は根拠に基づいて治療する必要があるので、お医者さんはまず病名をつける必要があります。ですから医学的に見て病気か?そうではないか?ということと、現実問題で病気か?そうではないか?といったことが完全に一致するわけではないのです。
健康と病気は単純な二者択一ではありません。0を健康、100を医学的な病気とした場合、あなたは今30にいるかもしれませんし、もしかしたら90にいるかもしれません。90だとしたらまだ何も自覚症状はないかもしれませんし、いろいろ不調を感じ始めているかもしれません、病院では診断基準に満たないなどの理由で病気ではないと言われるかもしれませんが、健康か?と言えば決してそうではないということは理解できると思います。
0からスタートして生活習慣の問題、つまり不健康な食生活、運動不足(または過剰)、精神的ストレス、環境毒素、電磁波など様々な負担が徐々に積み重なることで100へと近づいていきます。100を越えた時(負荷臨界)に大きな症状となって現れ、病名が下されることになるのです。丁度お風呂の湯船にためていたお湯が溢れ出すように、貯水量を越えたダムが決壊して一気に水が流れ出すように、大きな自覚症状となってあなたに現れるのです。大抵の場合そうなるまでにも前兆として何らかの不調を少しずつ感じ始めてはいるのですが、残念ながら意識していない限りはそれが早い段階での体からのサインとは気づきません。
つまり自覚症状がないからといって、問題が目に見えないからといって問題がない「私は大丈夫!」とは言えない、ということなのです。
3.部屋の中のゾウ
「The elephant in the room(部屋の中のゾウ)」という英語のことわざがあります。これはその場にいる人全員が認識しているけれど、それに触れることをあえて避けている、タブーな話題や重大な問題のこと、を意味しています。部屋の中に大きなゾウがいたら誰もが気づいているはずですが、気づかないふりをして
医学や健康分野においては長い間、その人の生活習慣などセンシティブでプライベートな部分について言及することはタブー視される傾向にありました。そのため根本的な問題へのアプローチが行われないまま結果として出ている病気や症状といったものをどのように治療して消す(コントロールする)かということが行われてきたのです。
カイロプラクティックの世界で例えるならば、骨盤の歪みを作ってしまう生活習慣上の明らかな問題があるのを知っていながら、それに言及しないまま脚長差検査をして足の長さの左右差が3mmあることにばかり目を向けてしまうなどはよく聞く話です。
しかし近年それが見直され、海外では「やはり根本的な原因が生活習慣であるならば、生活習慣を改善する必要があり、本当の意味で患者の健康な人生のためにも部屋の中のゾウにも積極的に言及するべきだ」という流れが大きく広まりつつあります。
4.アインシュタインの狂気の定義
ここまでお話してきたように、病気や症状の原因を理解するのに難しい医学知識は必要ありません。そして治すための方法はとてもシンプルで、体に負担を与えていた習慣を止め、体に良い影響を与える習慣を始めること。何より大事なのは理解で終わらず行動に移すことです。何度も言うようにあなた自身が行動を変えて体に治る機会を与えなくては本当の意味では体は治らないのです。
20世紀最高の物理学者アルベルト・アインシュタインが言ったといわれている次のような言葉があります。
“The definition of insanity id doing the same thing over and over and expecting different results.”
「狂気とは、同じことを繰り返し繰り返し行い、違う結果を期待することだ」
彼の言葉をそのまま当てはめるなら、少し辛辣な表現になってしまいますが「生活習慣を何も改善しないまま痛みや症状、病気が治るのを期待することは気が狂っている」ということになるのでしょう。
しかしこの世界には因果関係が働いています。今の自分の健康状態が、今までの人生で起きたできごとや積み重ねてきた生活習慣の結果であるのならば、私には決してこれが暴論だとは思えないのです。
あなたの健康、あなたの未来はあなた次第です。あなたは今日、今この瞬間からどうしますか?
《名前》
北川直樹 D.C.Sc(きたがわ なおき)
《出身校・専攻》
CCEA(大洋州カイロプラクティック教育審議会)国際認証校
東京カレッジ・オブ・カイロプラクティック(TCC)
(旧 豪州ロイヤルメルボルン工科大学(RMIT)日本校)(D.C.Sc.Program)優等修了
《学位・称号・資格》
Diplomate of Chiropractic Science(D.C.Sc.)
カイロプラクティック科学専門家
《国際公認試験》
NBCE支援 IBCE協力 JCR主催 第十二回カイロプラクティック統一試験 SPEC臨床能力判定試験 合格(国際公認試験)
《所属団体》
世界保健機関(WHO)加盟
世界カイロプラクティック連合(WFC)日本代表団体
一般社団法人
日本カイロプラクターズ協会(JAC)正会員
《メッセージ》
WHO(国際)基準カイロプラクターの北川 直樹です。世界的には医師と同様、ドクターとして認知されているカイロプラクティックですが、残念ながら日本の実情はそれとはかけ離れています。国内に約30,000人いると言われているカイロプラクターの中でも、WHO(世界保健機関)が出しているカイロプラクティック教育の世界水準を満たしたカイロプラクターは、わずか3%しかいません。私はみなさんに世界で行われているカイロプラクティックを提供することで、人生を健康に生きていただきたいと思います。
カイロプラクティックは形や構造といった物理的な問題以上に、本質的にはそれらの働きといった「機能的な問題」に着目しています。症状を治すためにも健康を保つためにも、この機能的な問題を取り除いて体が正常に働けるようになることが重要になってきます。特にどこに行っても良くならない、原因が解らない、何をやっても良くならないという方は、これを機に一度「機能的な問題」に目を向ける必要があるかもしれません。そのときはきっと、WHO(国際)基準のカイロプラクティックが役に立つことでしょう。
北川 直樹
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